2009/02/05

MIRROR BLIND

冬空を眺めながら、
ちょっと非現実的な映像を思い浮かべて、
ぶらぶらと駅へと歩いているときのことです。

銀色の空から冷たい冬の雨が降り始めて、
誰かが私の脇を素早く走り抜けて行くその瞬間、
路傍に止めてあった自動車のひん曲がったバックミラーに、
その誰かの顔が映り、
その小さな空間で私とその人とは目が合いました。
それだけです。

けれど、不思議さが私の心をとらえて離さなかったのです。
二人が見た鏡は、まぎれもない同じものだったのに、
なんと、二人が鏡に見たものは、
それぞれ異なる映像だったんだ!

絶対的な同一物なんて、
所詮、見る人間と対象との相対関係の上にしか知覚出来ないじゃないか。
とか。

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