2009/05/25

火の鳥

最近、彼女が買い集めている手塚治虫の火の鳥を読んでるんだけど、なかなかいいね。
漫画は面積あたりの情報密度の問題であまり読まない方なんだけど、自分で最初に本気で読んだ漫画も手塚治虫でブラック・ジャックだった。
永遠の生命ね…。

古い自分の詩から引用
ある者は
死を以て
生命の存在を証明しようとしたという
またある者は
老いを以て
永遠の若さなるものの存在を
解き明かすのだという

2009/05/18

another days

原始の日
夕暮れ
薪の燃える音

煙は明確なイメージを持って熱から現れ
ずっと微かな匂いとなって空気に漂う

夕闇に冷たくなる泥濘
岩の窪みに鋭利さを秘めた清水
驚くほど青く深い夕闇の空

煙は明確なイメージを持って熱から現れ
ずっと微かな匂いとなって空気に漂う

何もかもが変わってしまう前に
変わらないものを見つけ出そう

乙女の眼差しが黄金に彩られ
煙が失われつつあるものの気配を
大気のうちにとどめているあいだに


----
失われるものの美しさは、生命の何かを象徴している。黄金は失われない何かに対する象徴で、それは生命の光の部分と、そして、虚栄の象徴でもある。失われないものなどないという事実の前には黄金の美しさは空虚だ。
一人の個人には想像し得ないほど長い年月の中では、大地さえも変化し、太陽と星々さえもが遷ろう。
そして、変遷を続けるこの世界は美しいものに満ちている。
だから、変遷を続けるすべてがなんらかの美しさを秘めている。芸術家はあらゆる事象に秘められている美しさを探究する永遠の探検家でなければならない。美しさとは多様で、醜さでさえもが一つの美しさだから、美しさとは寛容な魂に見いだされる。偏執狂がもてあそぶためのおもちゃでもなければ、倫理に縛られた奴隷の小さな偶像でもない。


good night,
minotaur.

2009/05/17

Vladivostok 2000

Artist: Mumiey Trol'
Title: Vladivostok 2000
( Мумий Тролль-Владивосток 2000 )

http://www.youtube.com/watch?v=Cnxcf2LacgA

随分前になるけど、ロシア人の友人から、その頃ロシアで流行ってる曲を教えてもらった。
久しぶりにその曲を聞いていた。1997年のアルバム。

ふと気になって英語版のWikipediaで調べてみたら、バンド名はロシア語で「ムーミン・トロル」とのこと。
ソビエト連邦末期に出てきたバンドで、初期はウラジオストクを活動拠点に活動していたけれど、ソ連邦の取り締まりで何度も逮捕されて監獄送りになったっていう話だ。

で、この機会にオフィシャルサイトやfacebook(上記WikipediaのExternalLinksにある)で最近の曲も聞いてみたんだけど、ロシア語の響きとなかなかパンクな雰囲気が気に入った。




全然関係ないが、俺の同居人が歌うムーミンのアニメ版テーマソング(甘ったるいお色気版)はなかなか良い。
「ねぇ、ムーミン?こっち向いて。恥ずかしがら〜ないで〜。もじもじしな〜い〜で〜」
俺は、ムーミンでもトロルでもないが…。

ま、たまには甘いオチで。

2009/05/16

ジョージ・オーウェル『動物農場』

久しぶりにジョージ・オーウェルの『動物農場』を読んだ。
たぶん、5〜6回目くらい?かな。

『1984』と同じく最初は誇り高いものが、段々変形され欺かれて行く様子は、無力感や屈辱を感じさせる。
ジョージ・オーウェルの欺瞞と敗北を描く手法は、その手法そのものが狡猾で、彼がその筆致で描き暴くべき対象が行う欺瞞と、性質を同じにしている。読者は冷静な第三者として、登場人物を愚か者のように見ている視点から、何か、自分自身が現実的に欺かれた悲しい存在としての視点に徐々に引き摺り込まれ、登場人物たちの最後の思いは、読んでいる自分自身の思いと完全なシンパシーを生み出す。

十二の怒声があがっていたが、その声はみんな同じだった。豚の顔に何が起こったのかは、もう疑いの余地がなかった。屋外の動物たちは豚から人間へ、また、人間から豚へ目を移し、もう一度、豚から人間へ目を移した。しかし、もう、どちらがどちらか、さっぱり見分けがつかなくなっていたのだった。